コルセットには、身体の痛みを防ぐ効果のあるものや、固定させて筋肉や骨、靭帯などの損傷を保存して治療するためなど、様々な目的で用いられます。そしてコルセットにはもう一つの目的として、身体の見た目を補正する下着として用いられることがあります。
中世ヨーロッパに女性の間で大流行したウエストを細く絞るためのコルセットは、あばら骨のカタチまで変形させるほどキツク締め付けて、血流が悪くなって体調にも影響するほどだったとか。
現在はそんなキツキツのコルセットを装着するようなことはありませんが、装着するだけで細く見せる目的でコルセットを使っている女性は少なくありません。しかも、装着し続けていると、本当にウエストが細くなってくることもあるのです。
そこで、コルセットを用いてくびれを作り、スリムな身体になるための「コルセットダイエット」についてご紹介します。
コルセットダイエットとは?
コルセットダイエットとは、自分のウエストよりも細いサイズのコルセットで絞ることで細く引き締まったくびれを演出することによって得られるダイエット方法です。
ダイエットというのは、本来は健康を目的として食事をコントロールすることが基本ですが、食事制限をして量を控えたり、カロリーの低いものを選んで食べるような食事によるダイエットは続かない人も多いです。
食事によるダイエットは、基本として栄養面の知識が乏しいと失敗する確率も高いので、ダイエット食品やダイエットメニューに頼ることになりますが、これもまた飽きっぽいとなかなか続かないものなんです。
コルセットダイエットは、ただコルセットを装着するだけですぐに見た目の変化も得られることと、胃の部分を締めることで過食を防止できるという効果があります。ついつい食べ過ぎてしまう人にはコルセットダイエットは向いているのではないでしょうか。
ダイエットに関わるコルセットの効果
ダイエットの方法には、大きく分けて食事による方法と運動による方法の二つになります。コルセットダイエットはそのどちらにも属さないダイエットになるのですが、あえてどちらかに入れるとすれば、食事によるダイエットです。
運動によるダイエットは食事による摂取カロリーと基礎代謝カロリーを比較して、オーバーしているカロリーを運動によって消費させることが基本です。食べる量が多ければ、運動量を増やすことが必要です。
でも、想像以上に運動により消費できるカロリーは少ないものです。例えば1時間のジョギングで消費するカロリーは360kcalくらいのものです。ご飯1杯強くらいのカロリーしか消費できないのです。
ダイエットを確実に成功させるためにはある程度の食事コントロールは必要なのです。そこでコルセットを装着すると、自然に食事をする量を減らすことができます。
コルセットに似たものとして、和装の時の帯がありますが、簡単な半幅帯で浴衣を着た時なども強く締め付けていなくても、いつもより満腹を感じやすいとか、そんな経験があれば想像しやすいと思います。
ガマンするわけではなく、お腹いっぱいに感じるのですから、ストレスなく食事コントロールができるようになるのです。
コルセットでくびれを作る方法と注意点
ダイエット目的でコルセットを装着するには、一日3時間から6時間は着けるようにしましょう。効果を高めるためには、食事の時に装着しているのが理想的です。ただし、コルセットを外したら一気にラクになってお腹が空いて、寝る前に夜食を食べてしまうようなことがないように注意は必要です。
6時間以上の装着は、血流を悪くさせる恐れもありますので無理は禁物です。伸縮性の少ないコルセットは締め付け感が強くなるので、長時間使いたいのなら少し伸縮性が高いものを使用するようにしましょう。
コルセットは食事をガマンしなくてもラクにダイエットの効果が得られるものですから、長く続けると美しくくびれたウエストを手に入れることができます。
内臓下垂で下腹がポッコリするのを防ぐ効果もあるので、筋肉が少なくてたるみやすい女性の身体を美しくキープさせるためにもコルセットは便利な補正装具です。
細いウエストになるために、ギュウギュウに締め付けるコルセットを装着して生活している人がいて、人間離れした細いウエストの女性がテレビに登場したりしますが、決してマネしないようにしましょう。
ウエスト部分には肋骨や腰骨がないので、絞ればその部分の臓器は移動して細くなりますが、血の巡りが悪くなり、心臓や内臓の機能にも悪影響を与える危険があります。
コルセットの選び方
コルセットには色々なタイプがあります。ワイヤーが内臓されていて脇や背中を美しく矯正してお腹を締め付けるウエストニッパータイプから、伸縮性のある素材で無理なく装着できる腹巻タイプなど、バリエーションも豊富です。
身体がコルセットに慣れるまでは、締め付け度を自在に調整できるマジックテープタイプが使いやすいでしょう。慣れていないと気分が悪くなることもあるので、そんな時にも簡単に調整できるタイプなら安心です。
徐々に慣れてくると長時間つけていても苦しくなくなりますし、姿勢も良くなりキレイなスタイルを自然に手に入れられます。