産後にどうしてもたるんでしまうお腹に悩んでいる女性は多いのではないでしょうか。赤ちゃんがお腹の中で育つため、たるみが生じるのは当然のことですが、問題はその後たるみやすくなってしまうということです。
今回は、産後のお腹がたるみやすいのはなぜなのか、効果的なエクササイズや骨盤体操などについて詳しくご紹介していきます。
産後のお腹がたるみやすいのはなぜ?
産後にお腹がたるむのは、皮ふが急激に伸びたことによりたるんでしまうことが主な原因です。しかし、皮ふのたるみ以外に、その後のお腹をたるみやすくさせてしまっている原因が、骨盤の開きなのです。
なぜ分娩時に骨盤が開くのかというと、赤ちゃんを外に出してあげるためです。このとき骨盤の位置は、通常の位置よりも下がってしまうのです。分娩時にこの状態になることは自然なことなのですが、この状態を放置しておくと、お腹がたるみやすくなってしまいます。
風船をイメージすると分かりやすいですが、出産後のお腹というのは、一度空気をめいっぱい入れた風船を、しぼませた状態と同じなのです。
エクササイズはいつからOK?
出産後はすぐにでもエクササイズを始め、体型やお腹のたるみを元に戻したくなりますが、一ヶ月だけ体を休ませてあげることが大切です。
産後の体というのは、ダメージを受けている状態と同じです。子宮や肛門、無理をすることでさまざまな器官に影響を及ぼす恐れがあります。そのため、産後一ヶ月経ってからエクササイズを始めるようにしましょう。
ただし、産後半年が過ぎると、元の体型に戻りにくくなるといわれています。休み過ぎると、お腹のたるみも戻りにくくなってしまうため、一ヶ月が経った頃からエクササイズを始めていきましょう。
効果的なエクササイズや骨盤体操のやり方
それでは、産後一ヶ月経った後から始められる、たるみ解消エクササイズと、骨盤体操についてご紹介していきます。
ひねりエクササイズ
1.まず、仰向けに寝転がり、手は耳の後ろに添えます。
2.次に、足を顔の方へ引き寄せ、上半身をひねりながら起こしていきます。
3.ひざと肘がくっつくように上半身をひねりながら起こし、ゆっくりと戻します。
4.お腹の全面と、脇腹に力が入っていることを意識しながら行いましょう。
このエクササイズを、1セット20回を2回繰り返しましょう。
お腹引き締めエクササイズ
1.まず、足を肩幅程度に開いて立ち、ひざを少し曲げます。
2.背筋を伸ばし、お腹をへこませておきましょう。
3.手は腰にあて、背中を丸めるように骨盤を上へ上げる、お腹へ引き寄せます。
4.次は、反対にお腹を伸ばすように、腰を後ろへ反らせていきましょう。
ゆっくりとした動作を20回行い、スピードを上げて10回繰り返しましょう。
足上げ下げエクササイズ
1.体を真っすぐにすることを意識し、横向きに寝転がりましょう。
2.次に、足をゆっくりと上に引き上げていきます。このとき、脇腹が縮むような感覚を意識しましょう。
3.そして、ゆっくりと足を元の位置に戻していきます。足の外側、内側の筋肉を意識すると効果的です。
この動作を30回繰り返していきましょう。脇腹のたるみだけでなく、足の脂肪にも効果的なエクササイズです。
骨盤体操
1.仰向けに寝転がり、両腕は外側へ広げるように伸ばします。
2.ひざを軽く曲げ、両足の親指・かかと・ひざをぴったりと引っ付けておきましょう。
3.その状態から、上半身は動かさず下半身だけを右側へ倒していきます。このとき、肩が床から浮かないように注意しましょう。
4.一旦元の位置に戻し、反対方向へ倒していきます。呼吸を意識しながら、ゆっくり行うことがポイントです。
この体操を、左右10回で1セット行いましょう。
骨盤ベルトも活用しよう
産後一ヶ月は激しい運動、エクササイズも控えるべきですが、骨盤ベルトを着用することはできます。骨盤ベルトは、開いた骨盤を元の位置に戻すサポートをしてくれるものです。
骨盤ベルトを着けた状態で家事などを行うと、歪み解消にもつながります。日中は骨盤ベルトを着けたまま過ごし、エクササイズができない間も骨盤を開かせないようにしておきましょう。
また、産後は腰の痛みなどが生じるという方も多いのですが、骨盤ベルトは腰の痛みにも効果的です。特に冬の寒い時期には、骨盤ベルトをつけておくことで、お腹だけでなく腰全体も温めることができますよ。暑い時期には、あせもなどができないよう、ベビーパウダーをお腹につけてから巻き付けると良いでしょう。
出産することで、女性の体は変化するものです。しかし、産後一ヶ月からきちんとケアを行っていけば、必ず元の体型に戻すことはできます。たるんだお腹のママではなく、うらやましがられるようなママを目指し、頑張っていきましょう。